主の平安がありますように
みなさんこんにちは。
生活する中で自分の歴史や将来の不安に押しつぶされそうになり、
こんなはずじゃなかったのになぁ
と失望したり、悲しみや、怒りさえ湧いてくることがあるかもしれません。
その気持ちは自分の気持ちとしてそっと大切にしつつ、つらい気持ちを少しでも神様に預けていくための、ロザリオの喜びの神秘を作りました。
1.受胎告知
マリア様のもとに、びっくりするようなニュースを持って、天使ガブリエルがやってきます。
イエス様のお母さんになるようにとの知らせです。
マリア様は、困ります。
未婚だったからです。
しかし、葛藤の末に神様のご意志を受け入れる決断をなさり、その答えを聴いた天の大軍のさざめきは、今も宇宙にこだましています。
マリア様のその後の人生は、イエス様を宿すという光栄でありつつも、息子の十字架に向かう険しい道でした。
どうして私が…と嘆きたくなったことも、もしかしたらマリア様にもあったかもしれません。
自分や誰かの苦しみを一心に引き受けて、自分の身にあまるほどに苦悩する時は、時折私たちの人生にもあります。
マリア様は神様のご意志にゆだねる信仰者の鑑です。
十字架の先にあったのは栄光ある復活でした。
神様がどのようにしてくださるか。
｢神様は必ず良くしてくださるから、私は信じます｣
そのように繰り返しお唱えし、
小さな少女の勇気としなやかさを、分けていただくように祈りましょう。
2.エリサベト訪問
マリア様が身ごもっていた親類のエリサベトを訪問したという出来事は、おもにお手伝いのためだったと解釈されています。
こう考えることもできます。マリア様はうら若い少女、しかも未婚のうちにイエス様を授かりました。
その出来事を、分かち合いたい、話したい、そしてエリサベトの信仰に助けてもらいたいと思ったのではないかと。
マリア様は急ぎ遠い道を出かけていきます。
イエス様も一緒に乗せて。
わたしたちに、だれか自分の苦しみを話せる人はいますか？いなかったとしても、その人達の聴く姿勢が十分でなかったとしても、ロザリオを通して、ひとつひとつの珠を送り出すごとに、マリア様はイエス様にわたしたちの悩みをつないでくださるのではないでしょうか。
エリサベトとお腹の中のヨハネにイエスを出会わせてくださったように、マリア様はわたしたちの悩みを天に運び取り次いでくださいます。
3.イエス様のご降誕
マリア様は、イエス様をお産みになり、布にくるんで飼葉桶に寝かされます。
そのとき、最大限に出来うることをイエス様にしてくださいました。
わたしたちには、大切なだれかや、自分自身の嬉しいことも悲しいこともつらいことも両手でいただき抱きとめるという体験を教えてくださっています。
十字架に向かっていくイエス様を大切に抱きとめられるマリア様からは、つらいことや大切な人のいのちからも目を背けたり、なかったことにするのではなく、両手でいただくことを学ぶことが出来ます。そして、厳しい現実のなかでも神様に委ねる信仰ゆえのおだやかさを知ることが出来ます。
こう願います。
神様、わたしにはわたしにできうることとできないことがあります。どうか、わたしの器でできうるすべてをさせてください。そして、できないことはあなたにおまかせする勇気と信仰をください。わたしに安らぎをくださるのは、あなたなのですから。
4.イエス様をお捧げする
マリアとヨセフは、大切な子どもであるイエス様を神様に奉献するため神殿に連れていきます。屠るためではなく、神の子として大切に育てるために。
私たち自身も毎日の生活と自分自身の心と体を神様に奉献します。
キラキラの無傷でなくてもよいのです。
神様はありのままの私たちを生きた供え物として、大切に抱きとめてくださるでしょう。
そして、私たちが悩んでいること、しがみついている事、大事に持っていることや拘っていることはなんでしょう。
あの人のせいで、私は、、、なんて恨みも
後悔も、もしかしたらこだわりの対象かもしれません
それを神様の前に差し出しましょう。
神様に捧げましょう、わたしたちの弱さまでも。
5.イエス様を見つける
マリア様、わたしたちはたくさんの情報と悩みと目をくらませる世の中の雑事で、マリア様のおだやかな優しさが見えなくなっています。
どうか、私をさがし、見つけ出してください。
あなたはわたしたちひとりひとりのお母さまですから、イエス様を見つけられた時のように、必死で探し、抱きとめて喜んでくださいます。
ロザリオの祈りを通して、日常の中にあっても、あなたの懐に帰って行けるようにしてください。
